多走行・低年式の輸入車、車検代はいくらかかる?
メルセデス・ベンツBクラス(W246)2012年型で体験した現実と選択
輸入車オーナーにとって、「車検」は大きなターニングポイントだ。
特に、走行距離が10万kmを超え、年式も10年以上が経過した車両となると、維持コストに対する判断がシビアになってくる。
今回は、2012年式のメルセデス・ベンツBクラス(W246)・走行距離12.5万kmという、まさに多走行・低年式に該当する車両の車検に実際にかかった費用と、その内訳、そして車検にまつわる選択についてリアルな体験をもとにまとめてみたい。
1. ヤナセでの見積もり:推奨メンテナンス30万円超
筆者が車検に出したのは、正規ディーラーの「ヤナセ」。正規ディーラーならではの安心感がある一方で、「費用が高額になる」という声も多い。
実際に車検見積もりを依頼したところ、「推奨メンテナンスを含めた整備プラン」では総額で約30万円という見積もりが提示された。
内容は以下のようなものだった:
法定24カ月点検一式 エンジンオイル&オイルフィルター交換 ブレーキフルード交換 エアクリーナーエレメント交換 ワイパーブレード交換 バッテリー点検・交換推奨 タイヤの劣化チェック(交換は別途) 下回り洗浄・防錆処理 その他経年劣化部品の交換
正直、「安心のために全部やっておきましょう」という感じのオールインパッケージで、確かに内容には無駄がない。ただし、すべてをやってしまうと、「車の価値より高い整備費用になる」という矛盾にも直面する。
2. 最低限の車検対応で、約12万円に圧縮
そこで相談したのが、「車検を通すことが目的なので、最低限の整備に絞ってほしい」というリクエスト。これに対してヤナセは柔軟に対応してくれた。
結果、最低限の整備で車検を通すための費用は、約12万円に収まった。
主な内訳は以下の通り:
内容
金額(概算)
法定24カ月点検・整備
約45,000円
車検代行手数料
約15,000円
重量税・自賠責保険・印紙代など
約60,000円
合計
約120,000円
ここには、消耗品の交換(ワイパーブレード、オイル、フィルターなど)は含まれていない。必要最低限で「通すだけ」の内容となっている。
3. ディーラーで最低限の整備を依頼するメリット・デメリット
メリット:
正規ディーラーでの点検記録が残る コンピューター診断などの専門設備が使える 事故時などの査定でプラス評価になることも 社外整備に比べて対応品質が安定している
デメリット:
同じ内容でも整備費用が高め 「推奨整備」に傾きがちで、コストが膨らみやすい パーツも純正品が基本で、割高になる傾向
とはいえ、今回は「最低限で」という意向をはっきり伝えることで、ディーラーでも予算を抑えて対応してもらえた。融通のきかないイメージがあるが、実際には相談次第で変わる部分もある。
4. 車検費用を安く抑えるには? 他の選択肢も検討
もちろん、ディーラー以外にも選択肢はある。
民間整備工場・車検専門店
「ユーザー車検」や「車検代行店」を利用すると、5〜8万円程度で済むケースも パーツは社外品やリビルド品の選択が可能 長く乗る予定なら、定期的な整備をここで対応するのもアリ
ただし、輸入車の場合、診断機や整備ノウハウが整っていない工場もあり、品質のばらつきが大きい。業者選びは慎重に。
5. 多走行・低年式の輸入車に車検を通す価値はあるのか?
これは非常に個人的な判断になる。だが、次のような基準が参考になるだろう。
こんな場合は「車検を通す価値あり」
現在の車に愛着があり、もう少し乗りたい 次の車の候補がまだ見つかっていない 年間走行距離がそれほど多くない エンジンやATに大きなトラブルがない
逆に、こんなサインが出ていれば「乗り換え検討」も視野に:
エンジン・ミッションに異音や不具合 エアコン不調、電装系の頻繁なトラブル パーツ供給に時間・費用がかかる 下取り価格がほとんどつかない
多走行・低年式の輸入車は、次の故障が「いつ」「いくら」で来るかわからないギャンブル性もある。車検で10万円かけて、次の月に20万円の修理が必要になった……では元も子もない。
6. 最後に:判断は「コスト」だけでなく「価値」で
筆者は、今回の車検で約12万円をかけて車を維持する選択をした。確かに市場価値としてはさほど高くない車両だが、「気に入っている」「乗り慣れている」「次の車を急いで決めたくない」という要素を加味しての判断だ。
「車検費用はコスト」と割り切ることもできるが、実際には「愛着」「使い勝手」「維持しやすさ」といった**“価値の総和”**で考えるべきだと思う。
まとめ:多走行・低年式の輸入車における車検のリアル
メルセデス・ベンツ Bクラス(W246)2012年式
走行距離
125,000km
ディーラー推奨整備費用
約30万円
最低限の車検費用
約12万円
エンジンオイル、ワイパーなどは別途必要
あり
車検を通す価値があるか?
状態と愛着次第
輸入車オーナーへ:車検は「車との対話の時間」
車検は単なる通過儀礼ではない。「この車と、あとどれだけ付き合いたいか?」という問いを、自分自身にする時間だ。
愛車との時間を少しでも延ばすか、それとも新たな一台を探すか。その答えは、整備費用だけでは見えてこない。
※本記事は実体験に基づく内容を含みますが、費用や整備内容は車両や地域、ディーラーによって異なる場合があります。あくまで参考情報としてご覧ください。

